2011年11月17日木曜日

ピッツアついて

12/18(日)<まなび たいけん>「粉をつかいこなす〜多彩な粉料理を楽しむ」vol.2 は”ピッツア”をつくります。

桜井先生から「ピッツア」について教えていただきました。
馴染みあるピッツアについて、もう少し知ると、また違う角度から楽しめます。
ぜひ、ご参加前に読んでみてください。
以下桜井先生よりいただいたテキストです。
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ピッツァについて

<歴史>
もともとは、生地にラードを塗って焼きながら店先や屋台で売られていたシンプルタイプで、生地だけを平たくのばして焼いた「フォカッチャ」がピッツァの先祖といわれます。ナポリにピッツァらしきものが誕生したのは1660年頃のこと。その元祖ピッツァは、ラードとバジリコ、チーズのみで作られ、バジリコを意味する「マストゥニコーラ」の名で呼ばれていました。
1750年頃、現在「マリナーラ」と呼ばれ世界中で親しまれているピッツァが登場します。これは生地にトマトソースをのせてオイルをふっただけの簡単なもので、漁師たちが立ち寄ったパン屋にリクエストして作らせたのが始まり。現在ではピッツァに欠かせないトマトを使った最初のピッツァです。ピッツァのソースが赤くなったのはこの頃からです

<形による分類>
○ラウンドピッツァ(Pizza tonda)
ナポリピッツァに代表される最も一般的に見かける円形のものです。 イタリアでは、専用の窯が必要なことから普通の料理店では作られず、ピッツェリアで供される。同様に一般家庭で作られることもほとんどありません。 一品でも様々な食材を載せバリエーションも豊かで、栄養バランスがいいことから軽食として夜食に食べられることが多かったようです。

○ピッツァ・アル・タッリョ(Pizza al taglio)
ピッツァ・アル・タッリョローマ以北に多く見られる切り売り又は計り売りのピザです。 長方形の天パンに生地を敷き具材を散りばめてオーブンで焼いたものです。あらかじめ縦横に切り分けてあったり、あるいは注文に応じて希望の大きさに切り取って、一切れ当たり又は目方当たりの価格で売られます。学校前、バス停前、商店街、パン屋の一角など至る場所に見られ、気軽なファストフードとして利用されています。

<地域による分類>
○ナポリピッツァ
ピッツァ発祥の地と言われるナポリのピッツァは、最も伝統あるピッツァです。材料や製造方法が「真のナポリピッツァ協会により定められています。生地は直径35cm以下で厚さが4mm、縁が1cm~2cm、マルゲリータならチーズやトマトの産地が限定されている。トッピングはマルゲリータとマリナーラ2種類に限られています。

○ミラノピッツァ
ナポリピッツァに比べ、薄く大きいのが特徴。また、トッピングは様々な種類がある。生地は直径40㎝ほどあり、厚さは縁でも5㎜以下であることが多く、イタリアのピッツァの中で最も薄い。ナポリで発祥したピッツァが産業とファッションの中心であるミラノに移り、素早く火の通る厚さで、そしてお洒落に変化したとも言われています。
ナポリの人々にとってピッツァはごく自然に暮らしに溶け込み、人気が高くても珍しいわけではない庶民的な食べ物です。シンプルで美味、安い、立ったままでも食べられる、消化しやすい、ボリュームがあって栄養価も高い…等々、さまざまな魅力を兼ね備えているからこそ、ナポリにとどまらずイタリア全土で、また世界中で親しまれています。

ただし、ピッツァが今日ような知名度を確立したのは、本場ナポリ以外では本国イタリアにおいても比較的最近で、1960年代のピッツァブームで脚光を浴びてからのことです。
それはアメリカから始まりました。これらのアメリカのピッツァはイタリア系の人達が食べておりました。アメリカなど北米地域では、地域ごとに特徴のあるピザが存在します。高さのある深いパンを用いて、チーズや具をたっぷり入れて焼いたものはディープディッシュピザあるいはシカゴ風ピザと呼ばれ、シカゴの名物となっています。
また生地が薄いものはニューヨーク周辺に多く、ニューヨーク風ピザあるいはクリスピーピザと呼ばれています。ピザはホットドッグやハンバーガーに並ぶアメリカ料理のひとつとして位置づけられており、カフェテリアなどのメニューには必ず見つけることが出来きます。

○アメリカ
アメリカのピザはイタリアのピザに比べて大きく、地域によっては生地が厚く甘みがあり、トマトソースと具の量が多く、薪で熱した石窯の床に直にピザを置いて焼くよりも丸い、専用の下からガスで加熱されて鉄板のオーブンに具をのせた生地を入れてオーブンで焼くパンピザが一般的です。
宅配(出前)ピザのシステムは、1960年にアメリカのドミノ・ピザが始めたもの。電話で注文すれば自宅までピザを届けてくれるという配送を中心としたピザ販売が大いに普及し、多数の業者が増えました。
またアメリカの家庭は大型のオーブンがよく普及しているため、市販の冷凍ピザを買ったり、市販の生地を買ってきたり、ピザ生地を手作りして自宅で焼くことも多いのです。トッピングの種類の多さは宅配ピザの発達とともに増加してきました。

○日本
日本でも、このような業務形態が定着し、宅配ピザと呼ばれるようになりました。まず1985年9月に東京都渋谷区恵比寿でドミノ・ピザが日本初の宅配ピザ店としてオープンしたのを皮切りに、チェーン店方式の宅配ピザ店が大量にでき、自宅で気軽にピザを食べられるようになりました。

<今回のピッツァ>
今回紹介するピッツァは四角の厚めで、ソースたっぷりのアメリカ風のピッツァです。これならオーブントースターで家庭でも作れます。トッピングとソースが端までのっていますから、ナイフとフォークで食べます。
1970年代にロングピーチで流行ったピッツァ・パラーのトッピングでソーセージとぺパロニとマッシュルームとアンチョービで現在となっては比較的シンプルな組み合わせです。

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